「脂肪を落とす」漢方の効き目

脂肪を落とすとされる「防風通聖散」

 

「扁鵲」以外にも皮下脂肪の減少に有効な漢方薬はいろいろあります。その代表は「防風通聖散」で、体の熱をさまし、病因を発散させるような働きもあるので、風邪薬としても有名です。

 

他に体の水分循環を改善し、便通をつける作用があるので、体力のある肥満タイプで、便秘がちの人には特に向いている処方薬でしょう。具体的には、肥満症、便秘、尿量減少、むくみ、のぼせ、肩こりなどに使われますが、肥満にともなう高血圧症や腎臓病、糖尿病などにも使用されるようです。

 

この「防風通聖散」は自然の草や木からとった生薬の組み合わせでできているので安心と考えられ、防風や麻黄など病因を発散して治す発散性の生薬を中心に配合されているのが特徴です。

 

実際には防風、黄ごん、大黄、芒硝、麻黄、石膏、白朮、荊芥、連翹、桔梗、山梔子、芍薬、当帰、川きゅう、薄荷、滑石、生姜、甘草など多くの生薬が配合されており、この「防風通聖散」がいかに綿密に考案されているかが分かります。

 

漢方薬で皮下脂肪をとるというのは、基本的には便通を促して体内の不用物質を効果的に廃除し、新陳代謝を活発にして脂肪を燃焼させようという働きですので、男性でも便通の少ない人には向いているでしょう。副作用もまずありませんが、他に薬を飲んでいる場合は医師に相談してから服用しましょう。